家づくりにおいて、後悔は絶対に避けたいものです。
富士住建については「やばい」という評判を見たことがある方もいるかもしれませんが、これは会社の特性やデメリットを正しく理解していないことが主な原因です。

富士住建で検討しているけど、本当に契約しても大丈夫?

この記事を読めば、あなたが後悔しないための判断基準が明確になります。
富士住建をきちんと理解して契約すればやばくない
富士住建はヤバいのでは?と思ってこの記事にたどり着いた方もいらっしゃるかもしれませんが、デメリットをきちんと理解して契約をすることが重要です。
もちろん、これは富士住建という会社に限ったことではありません。ハウスメーカーや工務店、設計事務所などの注文住宅のビルダーは各社に長所や短所があります。
すべて完璧!という会社はほとんどないので、特徴を理解することで契約後にこんなはずじゃなかった!ということを回避できます。
そのために、まず理解するべきことは富士住建という会社の特徴です。
①設備メーカーとの年間契約
仕入れ単価を抑える高品質な設備をメーカーとの年間契約で単価を抑えて仕入れています。メーカーにとっても、まとまった数量を確約できるため、お互いにとってウィンウィンの関係を築いています。
②利益率を抑え適正価格で
利益率を最低限に抑えて、初めのお見積りから値引きが1円もできない価格設定にし、すべてのお客様に公平に提供しています。また、社員割引も行っていません。
③無駄な費用の削減
膨大な出店料や維持費がかかるため、住宅展示場には出店していません。また、豪華なカタログを作らず、契約前のしつこい営業も行わず、無駄な費用を見直し、経費を削減しています。
※富士住建のこだわりより
この富士住建が掲げるこだわりを理解した上で、富士住建との契約を迷っている方向けに、富士住建のデメリット、選んではいけない理由、向いていない人について読むのがおすすめです。
そして、きちんとデメリットを理解すれば、富士住建での家づくりは決してやばくはないということがわかると思います。
富士住建のデメリット<選んではいけない理由になりうる>
モデルハウスがない

富士住建には住宅展示場(モデルハウス)は存在しません。モデルハウスの維持費削減が出店しない理由です。
③無駄な費用の削減
膨大な出店料や維持費がかかるため、住宅展示場には出店していません。また、豪華なカタログを作らず、契約前のしつこい営業も行わず、無駄な費用を見直し、経費を削減しています。
※富士住建のこだわりより
富士住建にモデルハウスがないことの対策は以下の記事で紹介しています。
営業対応が淡々としている

大手のハウスメーカーと比較すると「お客様!神様!」という対応では決してありません。もし、すでに住宅展示場などをたくさん見られている方だと、大手のハウスメーカーとの対応の違いにびっくりしてしまう人もいるかもしれません。
富士住建の営業はどちらかというと淡々と必要なことを進めていくという感じです。もちろん、これは担当者によっても印象は異なると思います。
個人的には大手のセールステクニック満載感が感じられる営業マンは好きではないので、私にとってはむしろメリットでした。
また、展示場などに出店しているハウスメーカーなどでは、訪問する度に手土産をくれたり、予約して訪問するとクオカードなどの特典を貰える場合もありますが、そういう高額な来場特典のようなものは、富士住建にはありません。これも、富士住建の無駄な経費を削減して、その分建てる家を充実させるという考えと言行一致していて、私はむしろ好印象でした。
有資格や熟練の専門家と直接話しができない

富士住建では、営業担当の方と現場監督の方と一緒に家づくりをしていきます。
- 設計士
- 建築士
- インテリアコーディネーター
富士住建の社内には、必要な有資格者や設計士の方が在籍していますが、家づくりの過程で上記のような方と直接話しをする機会は基本的にありません。
心配な人は、自身で第三者の設計士やインテリアコーディネーターの方に図面の添削やインテリアの相談などをするのが良いでしょう。
値引きがない

富士住建は既に値引きができない価格設定にしているため、値引きを一切受け付けていません。
②利益率を抑え適正価格で
利益率を最低限に抑えて、初めのお見積りから値引きが1円もできない価格設定にし、すべてのお客様に公平に提供しています。また、社員割引も行っていません。
※富士住建のこだわりより
もちろん「何千万円の金額も払うのになぜ1円も値引きがないのか!」と怒る人もいるかもしれません。
これも、”値引きの駆け引き” が嫌いな私にとってはむしろ好都合でした。
値引きがあるということは、もともとその分多めに利益を積んでいるということなので、値引きに失敗すると、その分は損したことになります。一方、ハウスメーカー側は値引きできる範囲がわかっているので、値引きをして損をすることは絶対にないと思っていたからです。
そんな富士住建での唯一ある値引きが、紹介割引による値引きになります。
初回訪問時限定で、来場者アンケートに「あーる」の紹介と書くとオプション3万円引きになります。
連絡は不要で、個人情報がお互いに漏れることはありません。最終的に契約しなくても大丈夫です。
富士住建が向いてない人
富士住建の標準仕様の設備がオーバースペックだと感じる人
- キッチンはもっとシンプルで良い
- お風呂は狭くて良い
- シャッターもいらない
というように、富士住建の標準仕様で不要な設備が多い人です。
特に、キッチンとお風呂に関しては、標準仕様の設備がオーバースペックだと感じていないかは注意が必要な点です。
キッチンとお風呂はサイズ的にも広い延床面積を必要とするので、富士住建の標準仕様の充実さのメリットがかなり薄れてしまいます。
すべてハウスメーカー任せで自分では何もしたくない人
すべてハウスメーカー任せで自分では何もしたくない人も富士住建には向いていないです。
- 間取りに矛盾や使い勝手が悪い部分はないか
- 伝えた希望が図面に正しく反映されているか
- 見積もり等に誤りがないか
- おかしな色やデザインになってしまっていないか
など自分自身でもきちんとした確認が必要です。
どんな大手のハウスメーカーと契約したとしても、すべてハウスメーカー任せで自分では何もしないということはおそらく不可能ですが、
富士住建は、設計士と直接話しをしたり、インテリアコーディネーターがつくということはないので、任せられる範囲は大手ハウスメーカーと比較しても狭くなるでしょう。
この点は、建築価格に反映されていると考えたほうが良いです。
住宅性能を極めたい人
富士住建で、
- 断熱等級7(Heat20 G3)
- 超高気密
などの超高性能の住宅性能を目指すのはおすすめできません。それを目指すのであれば、その性能での設計に慣れている会社に依頼したほうが良いです。
富士住建の標準は
- 断熱等級5、または、6(Heat20 G1 G2)
- 耐震等級3(性能表示計算)+ 制震ダンパー
- 気密保証無し(オプションの吹き付け断熱のだんねつくんを採用することである程度の高気密にはなる)
です。
富士住建の住宅性能に関しては以下の記事で紹介しているので、参考にしてください。
外壁にこだわりがある人
富士住建の標準の外壁はニチハのfugeプレミアムシリーズのサイディングです。この外壁自体は耐久年数30年で良いものです。
これ以外の外壁材が採用できないわけではないですが、ガルバリウム、塗り壁などの外壁を採用する場合は追加料金がかかります。
富士住建の仕様はほぼ気に入っていて、外壁だけはサイディング以外が良いという人は、必ず外壁の見積もりを貰いましょう。
造作たっぷりにしたい人
もちろん、富士住建でも大工さんの造作は可能です。ですが、都度見積もりになりますし、金額もそれなりにかかります。
造作の設計なども慣れていないことも多く、希望通りに実現させるためにはそれなりのハードルがあります。こちらも、富士住建のコスパのメリットが薄れる部分ではあります。
ただし、
- 稼働棚
- カウンター
などは富士住建でもよくあるオプションなので、問題なく採用することができます。
土地の状況が複雑な場合
土地の状況が以下のように複雑な場合は注意が必要です。
- 高低差がある土地
- 方形ではなく複雑な形の土地
- 周辺環境が込み入っている土地(日射や駐車場など)
- 市街化調整区域等の複雑な行政手続きが必要な土地
要は設計プランが複雑になればなるほど、直接、設計士と打ち合わせができない富士住建は不利になる場合があります。
富士住建の家づくりで後悔しないために
すべては建築価格に反映されていることを理解する
大手のハウスメーカーと比較した場合に、富士住建のデメリットとなる部分は、コスパを追求しているからこそ起こってしまっていることだと思っています。
例えば、富士住建の家づくりでインテリアコーディネーターがつかないという点を例にあげると、
すべての顧客に専任のインテリアコーディネーターをつけるということは、当然ですが経費がかかります。その経費は誰が支払っているのかというと、顧客である施主です。
注文住宅の見積もりの明細にインテリアコーディネーター利用料と書かれていなかったとしても、その経費は必ず建築価格に含まれています。
家づくりのすべての工程において、かかった費用は最終的には建築価格として反映されます。 厳密に注文住宅1軒ごとに計算されるわけではなかったとしても、回り回って価格に反映されます。
「インテリアコーディネーターはいらない!全部自分たちで考える」という施主にとっては、インテリアコーディネーターが必ずつくという会社は、ある意味では不要な金額を支払ってしまっているということになります。
このことは、家づくりの様々な工程に関しても同様のことが言えます。
富士住建ははっきり言って注文住宅としてはかなりローコスト寄りの会社ですが、標準の設備や性能面を考えると、かなりコスパが良いです。
ですが、その分は必ずどこかで経費を削減している部分があります。これから契約を考えている方の家づくりの希望や要望を満たすうえで、富士住建の特徴を理解して、自分たちにとって過不足がないかどうかを見極めて契約するということが、失敗をしないために必要なポイントになります。
富士住建の標準仕様を正しく理解する
富士住建のコスパが良いのは、設備メーカーとの年間契約をして単価を抑えて仕入れているためです。しかし、標準仕様からの変更は、仕様のグレードダウンであっても追加料金がかかることがあります。
富士住建の標準仕様を正しく理解してから、契約することでこのようなミスマッチを減らすことができます。それは、自分たちの予算を守ることに繋がります。
自分の希望が富士住建で実現できるのか理解する
注文住宅なので、少なからず標準仕様外で自分たちが実現したいことがあると思います。
他社の見積もりで安くできたことが、富士住建でも同じような価格でできるとは限りません。富士住建と契約する際は、自分の希望が富士住建で実現できるのかを予算や設計、意匠などの面を含めて、理解してから契約するのがおすすめです。
契約する前に、自分たちの希望を満たせるか、そして金額はどれくらいになるのかということを営業担当の方にしっかりと確認を行いましょう。
まとめ
富士住建に関する「やばい」という評判は、その特徴やデメリットを事前にきちんと理解できていないことが主な原因です。
この記事では、あなたが富士住建で後悔しないための具体的な判断基準を詳しく解説しています。
これらのデメリットを事前に理解し、ご自身の家づくりの希望と照らし合わせることで、富士住建があなたの理想とする家づくりに本当に合った選択肢であるかを冷静に判断することができます。
よくある質問(FAQ)
- Q富士住建は「やばい」という評判を見かけますが、その真意は何ですか?
- A
「富士住建はやばい」という評判は、多くの場合、同社の特性やデメリットを十分に理解していないことが主な原因です。
富士住建は、高品質な設備を標準装備としながら、徹底したコスト削減で適正価格を実現しています。
そのため、モデルハウスがない、値引きができないなど、他のハウスメーカーとは異なる点がいくつかあります。
これらのデメリットを事前にきちんと理解し、ご自身の家づくりの希望と照らし合わせれば、「やばい」と感じることはありません。
すべてのハウスメーカーには長所と短所がありますから、富士住建の特性を把握することが、後悔しない家づくりの第一歩となります。
- Q「完全フル装備の家」という言葉をよく聞きますが、追加費用は一切かからないのでしょうか?
- A
富士住建の「完全フル装備」は、標準仕様で非常に充実した設備が用意されているという意味です。
ただし、土地の状況(地盤改良の有無や高低差など)による追加工事や外構工事費用は別途かかることがほとんどです。
また、標準仕様以上のグレードアップや、特殊な造作を希望する場合には追加費用が発生します。
契約後に後悔しないためにも、ご自身の希望がどこまで標準仕様で対応でき、どの部分に追加費用がかかるのか、見積もりを隅々まで確認し、営業担当者と詳細に話し合うことが大切です。
- Q富士住建にはモデルハウスがないと聞きました。実際に家を建てるイメージが湧きづらく、品質面で不安を感じます。
- A
富士住建がモデルハウスを持たないのは、膨大な維持費を削減し、その分を建築費に還元することで、高品質な家を適正価格で提供するためです。
モデルハウスがないことでイメージが掴みづらいという点はデメリットの一つですが、ショールームで標準設備の現物を確認したり、過去の施工事例を見せてもらう、SNS等で先輩オーナーの事例をみることで、ある程度のイメージは掴むことができます。
また、実際の家の品質は、職人さんの腕に左右される部分もあります。
ただ、それはどのハウスメーカーに対しても言えることです。
- Q設計の自由度が低いと聞きますが、個性的な家やこだわりの間取りは実現できますか?
- A
例えば、高いデザイン性を求める場合や、複雑な造作、極端に複雑な土地の形状に対応するような設計には、追加費用がかかるだけでなく、実現が難しい場合もあるかもしれません。
ご自身の家づくりの希望が、富士住建の標準仕様や設計の範囲内で叶えられるかどうかを、契約前にしっかりと確認することが、理想の家を建てる上で非常に重要です。
- Q富士住建での家づくりが「向いていない人」の特徴はどのようなものですか?
- A
富士住建は、その特徴から全ての人に向いているわけではありません。
例えば、意匠デザインやミリ単位の間取りに強いこだわりがあり、超高性能な家を目指す方は富士住建では物足りなさを感じるかもしれません。
また、きめ細やかなサポートや頻繁な情報共有をハウスメーカーに求める方、全てをハウスメーカー任せにしたいと考える方も、富士住建での家づくりには不向きと言えるでしょう。
自身の家づくりにおける優先順位と富士住建の特徴を比較検討することで、契約後の後悔を避けることができます。