我が家は富士住建の紀州の風で注文住宅を建てています。
「紀州の風」は、富士住建のラインナップの中でも、特に構造の品質と耐久性にこだわった住まいです。
契約前にはその情報の少なさに戸惑ったこともありました。
この記事では、完全フル装備の家との具体的な違いや、使用される山長商店の檜4寸材、木造軸組工法の詳細、そしてメリット・デメリットを徹底解説し、長く安心して暮らせる家づくりの選択肢を明確にします。

「紀州の風」の品質が長期的に安心して住めることにつながるか知りたいです。

品質へのこだわりが、あなたの「一生ものの家」を支えます。
富士住建の「紀州の風」とは?
富士住建の「紀州の風」は高強度の檜材を構造に使用した住宅ラインナップです。
完全フル装備の家のコンセプトはそのままに、土台と柱に4寸(約120mm角)の檜材を使用した木造軸組工法の家です。
柱と土台の太さが通常の3.5寸(約105mm角)のと異なるという点、そして集成材ではない無垢の檜材を使用しているという点です。
3.5寸:約105mm角
4寸:約120mm角
無垢材:天然木を切り出して加工した一本の板。木の本来の特性が活かされます。
集成材:天然木から切り出した複数の板を、接着剤で貼り合わせた人工木材。強度や寸法の安定性を高めたもの。
紀州の山長商店の檜材を使用
「紀州の風」には、構造材として山長商店の「紀州ひのき」が使用されています。

山長商店のひのきは、どんな点で安心感があるのですか?

素材の品質と構造の強さが、長く安心して住める家を実現します
和歌山の雄大な自然が育んだ「紀州ひのき」
「紀州の風」に使われる「紀州ひのき」は、和歌山の豊かな自然で育まれ、その類まれなる品質が最大の魅力です。
これは、ひのきが持つ独特の香りや優れた調湿効果だけでなく、国土交通省が定めるヤング係数の測定でも高評価を得るほどの高い強度を誇ります。
JAS認定工場で徹底管理
「紀州の風」に用いられる檜は、「山長商店」のJAS認定工場で徹底的な管理と検査を経て供給されます。
具体的には、強度を示すE-110以上、含水率を示すSD-20以下という厳格な基準をクリアした木材のみが使用されます。
項目 | 説明 |
---|---|
E-110 | ヤング係数110以上で高い強度を示す |
SD-20 | 含水率20%以下で木材の狂いを抑制 |
管理体制 | JASマークやロットナンバーで一本ずつ品質を管理 |
樹齢60年の檜
「紀州の風」で使われる樹齢60年以上の檜は、長年の歳月をかけて育まれ、その年輪の密度の高さが際立っています。
この高品質なひのき材は、全国的にも珍しい良質なものだけが厳選され、住宅の構造材として優れた強度と耐久性を発揮します。
山長商店の乾燥ひのきとプレカット技術
「紀州の風」に使用される檜は、匠の技と最先端技術が融合した加工工程を経て、高品質な状態で提供されます。
「紀州ひのき」は、伐採から乾燥、製材、そしてプレカットに至るまで、複数回の検品をクリアしています。
工程 | 内容 |
---|---|
土地・種子選び/植林・育林 | ひのきに適した土地で厳選された苗木を育成 |
伐採・搬出 | 高度な技術で建築材に適した原木を選別 |
製材 | 熟練職人が木の特性を見極めて加工 |
乾燥 | 内部割れや変色を抑える天然乾燥に近い人工乾燥 |
検品(仕上げ・強度検査) | 職人の目と最新の機械で強度を検査 |
検品(選別) | 割れ、反り、節の程度を目視で最終チェック |
プレカット | 最新CADシステムと職人による高精度な加工 |
※参照元:山長商店公式サイト
※参照元:富士住建公式サイト「紀州の風」ページ
紀州の風(檜4寸工法)のメリット・デメリットは?
耐久性が向上する
富士住建の「紀州の風」で採用されている「檜4寸」の柱は、一般的な住宅で使われる柱と比較して、構造材の太さが約1.3倍に増加します。
具体的には、標準的な柱のサイズが3.5寸角(約10.5cm角)であるのに対し、「紀州の風」では4寸角(約12cm角)の高品質ひのきを使用しています。
この断面積の増加は、地震や強風など外部からの力に対する建物の抵抗力を高めます。

耐久性が上がることで、具体的にどんな良いことがあるのでしょう?

建物の寿命が延び、地震や台風にも強い、安心できる家になります。
建物の耐久性が向上すれば、将来的な大規模修繕の頻度を減らせる可能性があり、「一生ものの家」として長く快適に暮らすための大切な基盤を築くことにつながります。
シロアリからの防御効果がある
「檜(ひのき)」材が持つ独特の香り成分には、昆虫忌避効果が知られており、特に住宅の大敵であるシロアリに対して防御効果が期待できます。
実際に、古くから神社仏閣などの重要建造物にも「檜」が用いられてきた背景には、その美しい見た目だけでなく、防腐・防蟻性といった優れた特性があるためです。

檜にそんな特性があるんですね。

檜だからといって絶対にシロアリに食べられないわけではないですよ!
檜材の特性とは別に、富士住建では防蟻処理もきちんと行われるため、二重の対策になっていると言えます。
価格があがる
「檜4寸」という木材は一般的な柱材よりも希少性が高く、その採用により、完全フル装備の家と比べて坪単価が高くなります。
さらに、「山長商店」のような厳しい品質基準を満たしたJAS認定木材は、選定から乾燥、加工に至るまで多くの手間と時間がかかっているため、全体の建築コストに影響を与えることになります。

高品質な素材だからこそ、価格が上がるのは理解できますが、具体的なコストはどのくらい変わるのでしょうか?

30坪の2階建ての家で追加36万円〜が目安になります。
初期費用は高くなるものの、長期的な視点で見ると、修繕費の抑制や資産価値の維持という点で、その価値を上回るメリットがある場合も多いため、総合的な視点で検討する姿勢が大切です。
内寸が少し狭くなる
柱の太さが3.5寸角から4寸角になることで、壁の厚みが増し、室内の有効面積がわずかに減少します。

※参照元:富士住建公式サイト「紀州の風」ページ
片側の壁で柱が1.5cm太くなるため、例えば幅4mの部屋では両側の壁で合計3cm程度、室内幅が狭くなると考えることができます。
これは実際に住んでみるとあまり気にならない差かもしれませんが、間取りによっては影響があるかもしれません。

内寸のわずかな違いでも広々とした空間にしたいと私なら考えてしまいます。

設計段階で工夫することで、圧迫感を減らせる可能性もあります。
間取りを計画する際には、家具の配置や生活動線を意識して、このわずかな差がストレスにならないように慎重に検討することが、理想の「快適な住まい」を実現するために重要です。
檜4寸の木造軸組工法は、長期的に安心して暮らせる住まいを求める方にとって、非常に魅力的な選択肢であると考えられます。
それぞれのメリットとデメリットを十分に理解し、ご自身の家づくりにおける檜材の選択の優先順位と照らし合わせながら検討を進めることが重要です。
「紀州の風」がおすすめの方と「完全フル装備の家」がおすすめの方
「紀州の風」は、長期的な安心感や一生ものの家という価値観を持つ方に特におすすめします。
- 「紀州の風」がおすすめの方
- 家の躯体である構造材を最優先する
- 長期的な安心感を求める
- 「一生ものの家」として、次の世代へ受け継がれる価値を見出す
- 「完全フル装備の家」がおすすめの方
- 初期費用を抑えたい
- 構造材よりも、内装の自由度や設備面でのこだわりを優先する
まとめ
「紀州の風」は、富士住建が提供する住宅の中でも高品質な山長商店の檜4寸材を構造材に採用し、高い耐久性と長期的な安心感を実現する注文住宅です。
「完全フル装備の家」との違いや具体的なメリット・デメリットを理解できれば、あなたにとって最適な選択肢を見つける手助けになります。
この記事を通じて「紀州の風」への理解が深まりましたら、実際に富士住建の担当者と話し合い、あなたの理想とする「快適な住まい」の実現に向けて具体的な検討を進めてみてはいかがでしょうか。