富士住建で理想の家を建てる上で、照明計画とスイッチ計画は後悔しないための重要な要素です。
これらの計画は一度決めたら変更が難しく、また住む人の感覚によって「ちょうど良い」が異なるものです。
本記事では、富士住建の標準仕様における照明の種類やメーカーの選び方、そして生活動線に合わせたスイッチの最適な配置について詳しく解説します。
具体的な知識を身につけ、ご自身の家づくりに役立ててください。

富士住建で照明やスイッチを計画する際、標準仕様の範囲や注意点がよく分からなくて不安に感じています…

富士住建の照明とスイッチは、メーカーを選び、基本知識と計画の注意点を押さえることで、理想の空間をつくることができます
照明計画は難しい
明るさはイメージしにくい
照明計画において、多くの方が頭を悩ませるのが、完成後の「明るさ」が具体的にどうなるのかイメージしづらい点です。
仮に、ショールームなどで実物を確認できたとしても、設置の高さや向き、空間の違いなどによっても印象は変わります。
例えば、約20畳あるリビングでダウンライトを6つ配置した場合、「思ったよりも暗く感じないか」「あるいは眩しすぎないか」など、具体的な照度や配置のシミュレーションなしでは判断が難しいものです。

カタログでは素敵に見えるけれど、実際に住んだら暗い、なんてことにならないか心配

実生活での使用シーンを想像し、具体的なシミュレーションで明るさを検討することが不可欠です
光の感じ方には個人差が大きいため、実際に住んでから追加ができるようにするということも対策の一つです。
後から変えにくい
一度設置した照明は、簡単には変更できない点も照明計画の難しさの一つです。
一部の引きかけシーリングやライティングレールなどはあとから照明を変更したり追加したりできますが、特にダウンライトのような天井に埋め込むタイプの照明は、配線や開口部の位置が固定されるため、後からの変更や位置調整は非常に困難です。
電気配線が必要になり、電気工事士の有資格者による工事が必要になります。

引っ越してから「もっとこうだったら」と後悔したくない

変更が難しいからこそ、初期段階での綿密な計画と情報収集が大切です
後悔のない照明計画のためには、家具の配置やコンセント、スイッチの位置まで含めて、間取りの段階から家全体のバランスを考えながら検討を進める必要があります。
人によって意見が変わる
照明の明るさや落ち着きの感覚は人それぞれ異なります。設計プランを考える人と実際に住む人、また家族間でも感覚が異なる場合があります。
ある人にとっては心地よいと感じる明るさや色合いでも、別の人にとっては「暗い」「眩しい」と感じてしまうことは少なくありません。

家族みんなが快適に過ごせる照明計画って、どうしたら良いのだろう

それぞれの希望を尊重しつつ、調光・調色機能の活用も視野に入れるのがおすすめです
家族全員が納得できる最適な妥協点を見つけるために、早い段階から家族会議を重ね、具体的な使用シーンをイメージしながら話し合うことが大切です。
富士住建の照明はまずはメーカーを選ぶところから
富士住建の照明は、メーカーの選択制です。
富士住建で理想の照明計画を進めるなら、最初に選ぶべきは照明メーカーである点が重要です。
メーカーを一つに決め、そのメーカーの商品を選んでいくという形になります。複数のメーカーの商品を使い分けるということはできません。
どのメーカーを選ぶかで、空間の雰囲気から機能性、そして最終的な満足度まで、大きく左右されます。
富士住建で選べる標準照明メーカー
富士住建の「完全フル装備の家」では、全室にLED照明が標準装備されており、通常PanasonicとDAIKOという2つの主要メーカーから選べます。
それぞれ住宅の照明器具を取り扱っているメーカーなので、様々な種類の照明器具があります。
各メーカーの照明であれば、富士住建の標準仕様書に記載がなかったとしても、差額や追加料金で採用することができます。
それぞれのメーカーで異なる特徴があり、Panasonicは一般的に多様な住宅向けラインナップと高い汎用性を持ち、DAIKOはよりデザイン性の高い空間照明に強みを発揮する傾向があると言われています。
標準メーカーを把握し、両社の特徴を知ることが、効率的な照明計画の第一歩となります。
富士住建のPanasonicの照明


富士住建のDAIKOの照明


富士住建の照明プランはどう決める?
富士住建の照明プランの計画は大まかに以下の流れで行います。
- メーカーの照明プランの提案を受ける
- それをもとに現場監督と話し合う
メーカーの照明プランの提案は必須ではありませんが、無料でできるので、依頼をするのがおすすめです。Panasonicの場合は、住まいの「あかりプラン」を作成してくれるサービス(パナソニックのプラン作成サービス)があります。
メーカーの照明プランが手元にある場合、それをベースに自分の希望を伝えながら、現場監督さんの提案を受けながら照明プランを作成していきます。
照明プランは、個人の考え方によって良し悪しが分かれ、設計の力量が問われる部分でもあるため、慎重に確認しながら進めていきましょう。
Panasonicのあかりのショールーム
Panasonicは照明(あかり)の展示は名古屋・沖縄のショールームの2箇所のみでそれ以外は展示がありません。※2024年9月現在
そのため富士住建の建築エリア内には、照明のショールームはないので、少々現物を見るのは難しいです。
DAIKOのショールーム
DAIKOは札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄にショールームがあります。富士住建の建築エリア内の方であれば、東京のショールームに訪れて現物をみることができる可能性があります。
照明計画はスイッチ計画も重要
照明そのもののデザインや照らし方ももちろん重要ですが、スイッチの配置もとても重要です。スイッチが適切な場所にないと、生活の動線も狂ってしまいます。
必要であれば、人感センサー付きの照明や既存の照明を人感センサー機能付きに変えられるPanasonicの「勝手にスイッチ」などの採用も検討しましょう。
富士住建の照明計画で知っておきたい知識
ペンダントライト
天井からコードやチェーンで吊るすタイプの照明で、デザイン性が高く、空間のアクセントになります。ダイニングテーブル上、カウンター、吹き抜け空間に向いています。引き掛けシーリングで接続されていれば、後からの入れ替えができます。
シーリングライト
天井に直接取り付ける最も一般的な照明で、部屋全体を均一に照らせます。引き掛けシーリング器具が設置されていれば、後からの入れ替えができます。
ダウンライト
天井に埋め込まれている照明で、光源が目立たずスッキリします。スタイリッシュで空間を広く見せる。後からの移動や追加は容易ではありません。破損時は電気工事士による作業が必要になります。
スポットライト
照射方向を自由に変えられる照明になります。絵画・棚・観葉植物を照らしたり、ワークスペースを照らすのに用いることができます。
フロアライト(スタンドライト)
床置きタイプの照明で、移動が可能です。あとから置くタイプのため、気軽に追加や変更ができ、雰囲気を変えられます。ワイヤレスでない場合、電源コードが見えるため、コンセント計画に注意が必要になります。
テーブルライト
卓上の小型照明でベッドサイド、デスク、玄関などに利用します。手元灯や装飾として使える、フロアライト同様に移動が自由です。こちらも電源コードが見えるため、コンセント計画に注意が必要になります。
間接照明(コーブ照明・コーニス照明など)
光源を隠して、壁や天井に反射させる照明になります。ホテルライクなリビング、寝室などで高級感や落ち着いた雰囲気を演出できます。
ブラケットライト(壁付け照明)
壁に直接取り付ける照明で、上下に光を拡散させるタイプや、手元だけを照らすタイプなどがあります。
ダクトレール(ライティングレール)
ダクトレールは、レール状の器具で、レールの好きな位置に照明をあとから付け替えることができます。より広範囲に照明を足すことができるので、あとから照明を変更したいという場合におすすめです。
人感センサー、勝手にスイッチ
照明の中には、照明そのものに人感センサーがついていて、人が近づくと自動で点灯できるものがあります。また、Panasonicの「勝手にスイッチ」は、通常のスイッチに人感センサーがついていて、普通の照明を人感センサーつきの照明にできるものもあります。
電球色(Warm White / 2700K〜3000K程度)
オレンジ寄りの暖かい光で、落ち着き、リラックス、温かみを演出します。安心感やリラックス効果が高く、食欲を促す効果も期待できます。
昼白色(Neutral White / 4000K〜5000K程度)
白っぽい自然な光で昼間の太陽に近いです。明るく爽やか、ほどよく落ち着きがあります。集中力・作業効率アップ、自然な視認性の効果があります。
昼光色(Cool White / 5000K〜6500K程度)
青白くシャープな光で、クール・モダン・スタイリッシュな印象になります。覚醒効果・集中力向上、清潔感の演出などの効果があります。
調光・調色機能について
光の明るさや色味のどちらか、あるいは両方を自由に変えられる機能です。リビング、寝室、ダイニングなど、シーンに合わせて雰囲気を変えたい空間で利用します。例えば、夕方は暖かく、昼間は昼白色など切り替えが可能になります。
注意点としては、電球や照明器具が対応している必要があります。
- Panasonicの場合は「ライコン」
- DAIKOの場合は「シーンコントローラー」
として、それぞれ富士住建の家に導入することができます。
照明器具の種類と特徴
| 種類 | 特徴 | 向いている場所 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| ペンダントライト | 天井から吊るすデザイン性の高い照明 | ダイニング、カウンター、吹き抜け | 空間のアクセント、ピンポイント照明 | 高さ調整に注意 |
| シーリングライト | 天井直付け、部屋全体を照らす王道 | リビング、寝室、子供部屋 | 均一に明るい、取り付け簡単 | デザイン性は控えめ |
| ダウンライト | 天井に埋め込み、すっきり感 | リビング、廊下、洗面 | スタイリッシュ、広く見せる | 後付けしにくい |
| スポットライト | 照射方向を変えられる | 絵画・棚・観葉植物・作業灯 | 演出に効果的 | 全体照明には不向き |
| フロアライト | 床置き型で移動自由 | ソファ横、ベッドサイド | 雰囲気チェンジに◎ | 場所を取る、コードが目立つ |
| テーブルライト | 卓上型 | ベッドサイド、デスク、玄関 | 手元灯や装飾に便利 | 部屋全体は照らせない |
| ブラケットライト | 壁付け型 | 廊下、階段、ベッドサイド、玄関 | 省スペース、立体的演出 | 設置位置に工夫が必要 |
| 間接照明 | 光源を隠して壁・天井に反射 | リビング、寝室 | 高級感・柔らかい光 | 設置に工夫が必要、補助照明向き |
電球の色(光色)の種類と特徴
| 色の種類 | 色温度目安 | 特徴 | 向いている場所 | 心理効果 |
|---|---|---|---|---|
| 電球色 | 約2700〜3000K | オレンジ系の暖かい光 | リビング、寝室、ダイニング | 落ち着き、安心感、食欲UP |
| 昼白色 | 約4000〜5000K | 自然光に近い爽やかな白 | キッチン、洗面、書斎 | 集中力、自然な視認性 |
| 昼光色 | 約5000〜6500K | 青白くシャープな光 | 勉強机、作業場、オフィス | 覚醒効果、集中力UP |
| 調光・調色 | 可変式 | 明るさ・色を自由に調整 | リビング、寝室、ダイニング | シーンに合わせた柔軟性 |
富士住建の照明プランの注意点
富士住建で家づくりを進める中で、私も照明プランについていくつか注意すべき点を紹介します。
間取り段階で検討が必要な場合も
間接照明、スイッチの位置などは、間取り設計段階で検討が必要な場合もあります。富士住建の場合は、照明プランの具体的な策定は本図面承認後になるため、これ以降に構造に関わる変更をすることはできません。
例えば、間接照明は、光源を隠すための壁が必要となるため、間取り設計段階でのプラン反映が不可欠です。
スイッチも壁への設置が必須であるため、間取り段階で位置を検討しないと、生活動線に不具合が生じる可能性があります。
好みの照明プランがある場合は、間取り段階で営業担当者に希望を伝えておくようにしましょう。

間取りが決まってから照明を考えるのでは遅いということなのですね?

はい、照明計画は間取りと同時に進めることで、変更のリスクと費用を最小限に抑えられます。
照明を施主支給はできる?
理想の空間を演出するため、「市販のおしゃれな照明を施主支給したい」と考える方もいらっしゃるでしょう。
照明器具は基本的にすべて施主支給が可能です。
取り付け費用はかかりますが、選択する器具によっては、標準メーカーのオプションよりも費用を抑えられる場合があります。
天井につけるシーリングライト、天井から降ろすペンダントライト、壁付けのブラケットライトなど様々な照明を施主支給することができます。

おしゃれな海外製の照明も施主支給で取り付けたいのですが、問題ないでしょうか?

富士住建に事前に確認し、取り付け可否や保証、費用を理解して進めることが重要です。
プランには時間がかかる
PanasonicやDAIKOといったメーカーの照明プラン提案には最低2週間を要するため、照明計画は早期の検討が推奨されます。照明プランに限らず、詳細が未確定だと着工が遅れる可能性もあります。

たくさんの照明の中から、本当に納得できるものを選べるか心配です。

焦らず時間をかけて、ひとつずつ決めていくことで理想の空間に近づきます。
まとめ
富士住建での家づくりにおいて、理想の空間を実現するには、生活動線と使い勝手を考慮した照明計画とスイッチ計画が不可欠です。
一度設置すると変更が難しいからこそ、事前の情報収集と具体的な検討が重要になります。
特に重要なポイントは以下の通りです。
富士住建で快適な住まいを手に入れるため、ぜひこの記事で得た知識を活用し、あなたの理想の暮らしに合った照明計画とスイッチ計画を具体的に進めてください。

