富士住建で理想の家を建てたいけれど、施主支給の可否や本当のところはどうなの? と不安を感じていませんか。
この記事では、実際に私が富士住建で家を建てた経験から、施主支給が可能な品目や難しい品目の具体例、後悔しないための施工費や注意点を徹底的に解説します。

富士住建で施主支給って、どんなものができて、どれくらい費用がかかるの?トラブルは大丈夫?

富士住建の施主支給は、品目によっては大きく費用を抑えたり、こだわりの家を実現できるため、ポイントを押さえれば後悔なく活用できます。
施主支給のメリット
施主支給とは、住宅の建築に必要な建材や設備を施主自身が購入し、建設会社に提供して取り付けてもらう方法です。
施主支給の最も重要な利点は、理想の家づくりにおいて、コスト面とデザイン面の両方で可能性を広げられる点です。
自身の希望を最大限に反映させたいみなさんにとって、検討する価値のある選択肢になります。
建築費を抑えられる場合がある
施主支給をする建材や製品によっては、富士住建を通して設置するより、建築費用を安く抑えられる場合があります。
これは、特定の期間における大幅なセール、型落ち品のアウトレット購入、あるいは個人輸入など、特殊な入手経路で大幅な割引が適用される場合に特に顕著です。
メーカー品を型落ち品としてセールで購入したり、海外製品を個人輸入したりすることで、大幅なコスト削減につながります。

施主支給って、結局どれくらい安くなるのかな?

単に製品代が安くなるだけでなく、全体のコストバランスを考慮することが大切です。
施主支給で建築費用を抑えるには、製品の費用に加え、工賃、送料、保証の有無など全体的な費用対効果を考慮し、総費用を事前に比較検討することが重要です。
購入タイミングや取り付け工賃次第では、かえって割高になる可能性もあるため、総合的な見極めが不可欠です。
希望のデザインや機能の製品を採用できる
富士住建を通して指定することができる建材や製品のメーカーは限られています。
例えば、照明の場合は、PanasonicやDAIKOなどの標準仕様のメーカーの製品から選ぶことになります。
施主支給を利用すれば、例えばSNSで見つけた特定の海外ブランドの洗面ボウルや、特注色のタイルなども、交渉次第で採用できることがあります。
標準仕様のカタログには載っていない、個性的で自分らしい住まいを実現できる大きなチャンスです。

標準仕様だとありきたりなデザインになりそうで不安です

施主支給は、他の家とは一味違う、みなさんだけの特別な空間を作る助けになります。
世界に一つだけの、みなさんの個性が輝く家づくりを実現するためにも、施主支給は有効な手段の一つです。
富士住建の施主支給の本当の事情と支給可否の実態
私の場合は、富士住建の現場監督さんは、かなり施主支給に対してウェルカムで「なんでもどうぞ」といった感じでした。
むしろ、この製品は施主支給したほうが安くなるというような提案をいただくこともありました。
項目 | 富士住建標準仕様品 | 施主支給品(一部認められる場合) |
---|---|---|
品質 | 提携メーカーの安定した品質と供給 | 施主が選択した製品により品質は多様 |
価格 | 全体費用に含まれるが、個別の製品原価は見えにくい | 製品原価は明確だが、別途工賃発生 |
保証 | 建物全体と設備について富士住建の保証対象 | 製品保証は施主が管理、施工不良は交渉の余地あり |
納期管理 | 富士住建が管理 | 施主が管理し、富士住建と連携 |
責任の所在 | 富士住建に一元化 | 不具合発生時に複雑化の可能性 |
自由度 | 制限あり(標準仕様内) | 製品選択の自由度は高い |
しかし、施主支給品にこだわりがある方は、契約前に、何ができて何ができないのか、その境界線を明確にしたほうがよいでしょう。
富士住建で施主支給が難しい品目の具体例
富士住建で施主支給が難しい品目は以下のようになります。
- システムキッチン
- バスルーム
- トイレ
- 洗面化粧台
- 窓
- 建具
- 給湯器
など、建物の構造や保証に直結する主要設備です。富士住建という会社が、メーカーと年間契約で設備の購入契約をすることで、価格を抑えている会社です。そして、これらは富士住建の提携メーカー製品で品質と保証が確保されています。
基本の価格に標準仕様としてこれらの設備が含まれており、仮に施主支給できたところでその分が減額されることはないため、施主支給するメリットはかなり少ないです。
富士住建で施主支給がしやすい品目の具体例
私が過去に検討した中で、実際に施主支給が可能だった、または可能性が高いと感じた品目はいくつかあります。
富士住建で施主支給がしやすいと思われる品目は以下のようなものです。
- 照明器具
- エアコン
- 表札
- ポスト
- 屋外用照明
- 監視カメラ
- 可動棚
- ミラーキャビネット
基本的に取り付けるだけで設置ができ、構造等に大きな影響がないものは施主支給しやすいです。
ネット上では、エコカラットや乾太くんなどを施主支給したという事例も見たことがあります。
担当者(営業所、現場監督)による対応の違いも
富士住建における施主支給の可否は、品目そのものだけでなく、対応する担当者の判断や、営業所ごとの方針によって異なる場合があります。
富士住建の場合は、私たちの現場監督は比較的、施主支給に対してはウェルカムという姿勢でしたが、そうではない場合もあります。
同じ富士住建であっても営業所や現場監督によっては対応の違いがあるので、必ず、打ち合わせで施主支給の可否や手順などを相談しましょう。
これから、富士住建と契約をするという方は、絶対に施主支給したいものがある場合は、事前に、施主支給可能かどうかを確認しておくことも忘れないようにしましょう。
施主支給で後悔しないための施工費等の追加費用
施主支給は一見コストを抑えられると思われがちですが、実際には見落としがちな追加費用が発生し、予算をオーバーするケースが少なくありません。
理想の家づくりを実現するためには、製品代だけでなく、工事にかかる費用全体を深く理解しておくことが不可欠です。
理想の家づくりには、製品代だけではなく、工事にかかる費用全体を理解することが非常に重要です。
項目 | 富士住建標準仕様品 | 施主支給品(一部認められる場合) |
---|---|---|
工賃 | 建物全体費用に含む | 別途取り付け費用が発生する可能性あり |
調整費用 | 発生しない | 支給品が仕様に合わない場合の加工・修正費用 |
搬入・保管 | 富士住建が管理・費用負担 | 施主が管理し、費用を請求される可能性あり |
保証 | 富士住建の保証対象に含まれる(施工と製品) | 製品保証は施主が管理、施工保証は確認が重要 |
納期管理 | 富士住建が管理 | 施主が管理し、遅延で全体工期に影響 |
このように、施主支給は一見するとメリットが多いように感じますが、事前に隠れた追加費用までしっかり確認し、契約前に書面で明確な取り決めをしておくことが、後悔のない家づくりのために欠かせません。
施主支給品の取り付けにかかる「工賃・調整費用」
富士住建での施主支給には基本的に工賃がかかります。簡単なものは数千円からで、数万円の取り付け費がかかる場合があります。
「ただ取り付けるだけじゃん」
という人もいるかも知れませんが、ただ取り付けるだけができないから人にお願いしているのだと思います。ただ取り付けるだけのことができるのであれば、自分自身で取り付けを行ったほうが工賃がかからずお得です。
また、取り付けの工賃以外にも、きちんと利用ができるように調整したり、不足している部品などの費用、下地などの費用が別途かかる場合もあります。

施主支給で安くなると思ってたのに、逆に高くつくこともあるのですか?

事前に費用の内訳を確認することで、後悔を避けることができますよ。
施主支給は理想の住まいを実現する手段の一つですが、思わぬトラブルを避けるための注意点とその対策を事前に把握することが最も重要です。
施主支給を成功させる注意点と対策
施主支給品の「製品保証」と「施工保証」
引き渡し後に、施主支給品が故障などした際に、製品の問題なのか施工の問題なのかを切り分けるのはとても難しいです。施主支給する製品によっては、製品保証も受けられなくなる可能性もあるので注意しましょう。

施主支給品だと、もし壊れても誰に言えば良いの?

製品はメーカー、取り付けは富士住建と、それぞれで確認が必要です
項目 | 富士住建標準仕様品 | 施主支給品(一部認められる場合) |
---|---|---|
製品保証 | 建物全体と設備について富士住建の保証対象 | 施主が管理 |
施工保証 | 富士住建の保証対象 | 交渉の余地あり |
責任の所在 | 富士住建に一元化 | 不具合発生時に複雑化の可能性 |
契約前に施主支給品の保証に関する取り決めを、必ず書面で確認することが大切です。
逆に割高になったり、品質が悪い製品も
施主支給は、購入のタイミングや設置の工賃によっては逆に割高になる場合もあります。
また、ネットで購入する商品には、同じような機能のものでも、品質が悪いものもあり、仮に初期の建築費用を抑えられたとしても、住んでからの修理費用などでより多くの金額がかかる可能性もあるので注意が必要です。

安く済ませるつもりが、結局高くつくのは避けたいです

製品代と施工費の合計で判断するべきです
施主支給を検討する際は、製品価格だけでなく、取り付け工賃、調整費用、万一の破損時の再購入費用まで含めた総コストで判断してください。
シックハウス症候群について
施主支給品には、シックハウス症候群の原因となる化学物質(例:ホルムアルデヒド)が含まれている可能性があります。
富士住建の標準建材はF☆☆☆☆(Fフォースター)規格が多い一方、施主支給品はそうとは限らないため、ご自身で製品の安全性を厳しくチェックすることが不可欠です。この注意点は、引き渡し後に設置する家具全般にも当てはまります。
必要な付属品等の確認
施主支給品では、製品本体だけでなく「必要な付属品」がすべて揃っているか、事前に確認することが大切です。
製品によっては、取り付けに必要な金具、配線、パッキン、専用の接着剤などが別途販売されている場合があります。
施主支給する製品などは、取り付けるための部品等が含まれているかどうか、ない場合はどうするかということをきちんと確認する必要があります。例えば、照明器具の場合、照明器具本体はあったとしても、壁に取り付けるビスが付属していない場合もあります。施主支給なので、基本的には施主側が用意すべきものになります。
それ以外にも、取り付けるにあたって壁に下地などが必要になる場合があります。その場合は、下地が必要な旨も合わせて、施主支給を申し出る必要があります。

まさかビス一つで工事が止まるなんてこと、避けたいです

製品の仕様書を隅々まで確認することが重要です
施主支給を決定する前に、製品の取扱説明書や施工説明書を熟読し、必要な付属品が全て揃っているかリストアップして確認しましょう。
搬入と保管問題
施主支給品は、自分自身で現場に搬入し、保管しなければなりません。
大きさによっては、現場に持っていくというのはなかなか難しいものもあります。また、現場に直接配送できる場合もあるかと思いますが、その場合も受取の問題があります。また、後述する保管の問題も出てきます。
現場は建設の段階によっては野ざらしであったり、保管場所がないこともあります。また、建設中は盗難などのリスクもありますが、実際に盗難にあったときに、誰の責任になるのかという問題もあります。おそらくハウスメーカーからの保証は得られないでしょう。
そのため、施主支給品の搬入は、なるべく実際に取り付けを行う日の直前が望ましいです。特に大型の施主支給品の場合は事前に、現場監督の方との相談が必須でしょう。

現場にいつ、どうやって搬入すればいいか、よくわかりません

現場監督と綿密な打ち合わせをしておきましょう
施主支給品の搬入時期、保管場所、責任の所在について、工事担当者と事前に書面で合意し、計画的に進めることが成功の鍵を握ります。
納期遅延や欠品のリスク
納期の遅延や欠品のリスクはどんな建材製品にもあると思いますが、施主支給品の納期遅延や欠品は、施主自身の責任になります。
納期遅延となってしまった場合に、工事の遅延のリスクにもなりますし、現場の判断によっては、その製品の取り付け自体が不可となってしまう可能性もあります。
また、施主支給予定の製品が欠品をしていた場合は、新たに別の製品を探さなければならなくなり、希望通りの製品とならない場合もあります。
現場での破損や汚損リスク
保管時、または、取付時に破損や汚損のリスクがあります。これに関しても、施主支給かどうかは関係なく起こりうることですが、施主支給品でなければ、基本的には、ハウスメーカーの責任での対応になると思います。
もし、施主支給品で破損や汚損が起きた際は、ハウスメーカーから保証が受けられる可能性は低いので、特に取り扱いが難しい製品の施主支給には注意が必要となります。
住宅ローンの算入可否
建材等の施主支給費用は住宅ローンに含めることができない場合があります。
一般的な住宅ローンは、土地と建物の購入費用、登記費用、融資手数料など、建物本体とその付帯工事に限定されることが多く、施主が別途購入する家電や家具などの施主支給品は対象外となるケースがほとんどです。
しかし、一部の金融機関では、造作家具や固定式の設備など、建物と一体となるものに限り、ローンの対象として認められることがあります。
この点はローンを組む際に、各金融機関に確認を行いましょう。
富士住建で後悔しない家づくりの施主支給活用法
- 希望品目の詳細なリストアップ
施主支給をする希望品目の詳細をリストアップしましょう。
- 現場監督と連携
現場監督と施主支給品について打ち合わせを行いましょう。
- 工賃等の確認
見積もりで施主支給品の工賃を確認し、施主支給のメリットがあるかどうかを再確認しましょう。
- 搬入保管の確認
いつ、どのように搬入すればよいかを確認します。
- 取付時の注意点などの共有
取り付ける際に注意点などがあるものは、きちんと共有を行いましょう。
まとめ
富士住建での施主支給は、費用を抑えたり、こだわりの実現に役立つ場合がありますが、注意点を理解することが非常に重要です。
これから富士住建で家づくりを始める皆さんは、この記事で解説したポイントを参考に、後悔のない施主支給計画を立ててください。
よくある質問(FAQ)
- Q富士住建で施主支給を希望する場合、契約前に必ず確認すべきことはありますか?
- A
絶対に施主支給をしたい製品があるのであれば、契約前に必ず施主支給の可否について営業担当者と詳細に話し合ったほうが良いです。
契約後に、施主支給できませんという後悔をなくすことができます。
- Q富士住建で施主支給品を採用した場合、製品保証や施工保証はどうなりますか?
- A
施主支給品自体の製品保証は、基本的に施主ご自身でメーカー保証を管理する必要があります。
また、施主支給品の取り付け不良による不具合が発生した場合、責任の所在が曖昧になる可能性があります。
富士住建が取り付けたとしても、その後の製品故障が取り付けによるものか、製品自体の問題であるかが争点となる可能性も把握しておく必要があります。
- Q富士住建での施主支給で、追加の施工費以外に発生する費用はありますか?
- A
施主支給品によっては、取り付けにかかる工賃や調整費用以外にも、追加費用が発生する場合があります。
例えば、施主支給品が建物の仕様に合わない場合の加工費、また、施主支給品の取り付けに必要なビスや下地材などの付属品を別途用意する必要があるかどうかも確認が必要です。
- Q施主支給する品目によって、工事の遅延やトラブルのリスクが高まるのはどのような場合ですか?
- A
施主支給品の納期遅延や欠品は、工事全体の遅延につながるリスクがあります。
特に、構造体や主要設備に近い品目の場合、工期への影響は大きくなるものです。
また、現場での搬入や保管中に、施主支給品が破損・汚損するリスクも存在します。
これらのリスクを最小限に抑えるためにも、現場監督との密な連携が不可欠であり、搬入は取り付け日の直前が望ましいと考えます。
- Q富士住建の標準仕様ではない特定の照明器具やエアコンを施主支給したいのですが可能でしょうか?
- A
はい、照明器具やエアコン、表札、ポスト、屋外用照明などは、比較的施主支給が認められやすい品目です。
これらは建物の構造に直接的な影響が少なく、取り付けが比較的容易なため、対応してもらいやすい傾向があります。
- Q富士住建で施主支給が原則難しいとされているシステムキッチンやバスルームをどうしても持ち込みたい場合、何か方法はありますか?
- A
システムキッチン、バスルーム、トイレなどの水回り設備は、建物の構造や長期保証に直結するため、富士住建では原則として施主支給が難しい品目です。
万が一施主支給が認められたとしても、標準仕様からの減額はほとんど期待できません。
無理に施主支給を交渉するよりも、まずは富士住建の標準仕様設備の中から、ご自身の希望に合ったものがないか、モデルハウスなどで実物を確認してみることをお勧めします。