予算内で理想の家づくりを成功させるには、富士住建のルールを事前に把握することが何よりも重要です。
このルールを深く理解すれば、自分たちの希望する間取りや設計が予算内でどこまで実現できるのか、またどのような標準仕様とオプションがあるのかが明確にわかります。

富士住建の特有のルールや、どこまでが標準で何に追加費用がかかるのか、事前に知っておきたいですよね?

はい、この記事を読めば、あなたの理想の家づくりに役立つ具体的な情報が得られます
この記事でわかること
富士住建ルールとは?
一条工務店には一条ルールと呼ばれる設計や間取りのルールがありますが、
富士住建にも公式な言葉かはわかりませんが、 富士住建ルール と呼ばれるルールがあります。
ルールがある会社は制限が厳しく良くないと思うかもしれません、ハウスメーカー各社は少なからず、仕様や設計、間取りにおいてルールが設けられています。
ハウスメーカー各社にルールがあるのは、耐震や断熱等の性能を保証するためや、設計を効率化させたり、価格を抑えるためです。
そのためルールとその裏にある事情をきちんと理解して、プランを作成してもらうことで、自分たちの希望にあったより良い家づくりを進めることができます。
富士住建ルール<価格関連>
標準仕様を減らしても基本減額はない
富士住建では標準仕様とされている設備等を仮に減らしたとしても、基本的に減額にはなりません。
坪単価が変わる条件がある
富士住建では、坪単価が公式に公開されていますが、坪単価は固定ではなく以下のように変わる条件があります。
- 坪数
- 都道府県
- 平屋、二階建て、3階建て
- 28坪未満
富士住建の坪単価については以下の記事を参照してください。
富士住建ルール<建物関連>
建物の凹凸は1箇所までが標準
建物の凹凸は1箇所までが標準でそれ以上は追加料金がかかります。



外壁は2色までが標準
外壁の標準であるニチハのfugeプレミアムは2色まで追加料金なしで使うことができます。
富士住建の外観については以下の記事を参照してください。
壁は半マス単位
外壁・内壁は半マス(約45cm)単位になります。ミリ単位の調整はできません。
べた基礎
富士住建はベタ基礎が標準で 立ち上がり H430 × W150 (高さ43cm、幅15cm)となります。
天井高は2400mmが標準
天井高は2400mmが標準になります。追加料金で天井高を変更することができます。
軒は75cm(雨樋含む)が標準
富士住建の標準の軒の出とケラバの出は標準で595mm(約60cm)になります。さらに軒の先にはアルミ製の雨樋(155mm)がつくので、実質的な軒の長さは約75cmとなります。
追加料金で軒の出を延長することも可能です。
富士住建ルール<設計関連>
防火基準によって標準仕様が変わる(防火地域、準防火地域、指定なし)
土地の防火基準によって、標準仕様が異なります。
営業担当と間取り決めを行う
富士住建の間取りは、営業担当に希望を伝えながら、作成・修正されます。担当になった営業担当者が有資格者である場合を除いて、基本的に設計や建築士と施主が直接会話をする機会はありません。内部的には、設計や建築士が間取り図面等をチェックしています。
心配な方は、外部のサービスなどで有償で間取り等のチェックをしてもらうのがおすすめです。
現場監督と仕様決めを行う
間取り確定後の詳細の仕様決めは、現場監督と直接話して行います。実際に自分の家を監督する人なので、認識の違いなどを少なくでき、効率が良くなります。
インテリアコーディネーターがつかない
担当になった営業担当者が有資格者である場合を除いて、専任のインテリアコーディネーターがつくということはありません。心配な方は、外部のサービスなどで有償でインテリアコーディネートをお願いしましょう。
富士住建ルール<間取り関連>
構造・工法によって制限・特徴がある
富士住建は選べる構造・工法によって制限・特徴があります。大きくは、木造軸組工法とツーバイフォー工法にわかれますが、そのそれぞれに特徴があります。
富士住建の構造・工法については以下の記事でを参照してください。
広い空間には柱がでる場合が
富士住建に限った話ではありませんが、広い空間には柱が出る場合があります。詳細は構造や間取りにもよりますが、概ね4マス×4マス以上の空間(8畳程度)には、追加の柱が必要になる可能性があります。
吹き抜け、勾配天井、折上天井等は追加費用
こちらも富士住建に限った話ではありませんが、吹き抜け、勾配天井、折上天井の仕上げには追加費用がかかります。
バルコニーは4畳が標準
バルコニーは4畳が標準で、それ以上の広さにするには追加料金がかかります。基本のバルコニーは屋根無しで、屋根有りのインナーバルコニーにするには追加料金がかかります。また、屋根有りのインナーバルコニーは建物の延床面積に参入されます。
6畳の居室には1畳の収納(建具付き)と窓2つとカーテン
6畳の居室には1畳の収納(建具付き)と窓2つとカーテンが標準仕様としてつきます。居室をできる限り狭くして、坪単価を安くおさめるか、居室を広くして収納や窓を標準として価格を抑えるかというところで迷いが生じます。
2階バルコニーには”またぎ”がある
これは富士住建に限ったことではありませんが、二階にバルコニーを設置する場合は、「またぎ」といわれる、バルコニーがオーバーフローしてしまった際に、居室に水が侵入するのを防ぐための段差があります。これは、建築基準法によって定められているため、必ず必要な段差になります。

またぎの段差を無くしフラットにするには、2階バルコニー下の天井高などを下げた上で、ウッドデッキ等でバルコニーの高さを調整することで対応できます。

もしくは、またぎはそのままで、窓際ベンチ等で居室側に高さを解消するための設備をいれるということもできます。
ニッチの場所に注意
富士住建に限った話ではありませんが、ニッチ(壁面の一部をくぼませて作り出したスペース)は壁があればどこでも出来るわけではありません。耐震等に関連があるため、希望の場所がある場合は、できるかぎり早めに要望を伝えたほうが良いです。
富士住建ルール<設備関連>
制震ダンパーがつく
富士住建は標準で1階の壁内に制震ダンパーがつきます。
建具はウッドワン縛りがある
建具(内装のドア)は標準仕様がウッドワンで、変更する場合もウッドワンの製品に限定されます。
床材は無垢と複合の併用は標準ではできない
標準の床材は、主にウッドワンの無垢床と朝日ウッドテックの複合フローリングが選ぶことができますが、両方を併用することはできません。
床材、建具の色は使い分けられる
床材、建具の色は建物全体で1色を選ばなくていけないわけではなく、複数色を選び分けることができます。
標準の建具はすべて開き戸
富士住建の標準仕様の建具はすべて開き戸になります。

追加料金で引き戸、上吊り引き戸等に変更は可能ですが、間取りプラン作成の段階では、標準である開き戸が用いられる可能性が高いです。
戸の開き方は間取りプランに大きく影響を与えるので引き戸を利用しても構わないという場合は、プラン作成前に事前に伝えておいたほうが良いです。
玄関ドア、LDKのドアは親子ドアが標準
玄関ドア、LDKのドアは親子ドアが標準となっています。間取りプラン作成の段階では、標準である親子ドアが使用される可能性が高いです。

こちらも、戸の開き方は間取りプランに大きく影響を与えるので、その他の種類でも構わないという場合は、プラン作成前に事前に伝えておいたほうが良いです。
お風呂は1.5坪固定
富士住建の標準のお風呂は、1.5坪で仕様も豪華ですが、これを小さくすることは基本的にできません。
富士住建のお風呂については以下の記事を紹介しているので参考にしてください。
キッチンはメーカー(3社)固定
キッチンは3社のメーカーから選ぶことができますが、基本的に3社以外のキッチンをいれることはできません。
富士住建のキッチンについては以下の記事を紹介しているので参考にしてください。
太陽光パネルの枚数は延床面積で変わる
標準で搭載される太陽光パネルの枚数は、建物の延床面積によって変わります。
- 28坪~40坪 パネル8枚(約2.4kW)
- 40坪より上 パネル12枚(約3.6kW)
- 50坪より大きい家 パネル16枚(約4.8kW)
トイレと洗面は同じメーカー
標準搭載であるトイレ2つと洗面台2つは同じメーカーの採用が基本となります。ただし、洗面はTOTOとLIXIL以外のメーカーを追加料金で採用できます。例えば、アイカ工業のスマートサニタリー等を採用することができます。
照明は同じメーカーから選ぶ
標準仕様の照明はメーカー選択式で、同じメーカーのものから選びます。そのメーカーのものであれば、差額・追加料金で選択することができます。また、取り付け費用等はかかりますが、施主支給も可能です。
標準仕様の手すりに注意
富士住建では玄関、階段、脱衣室、トイレに手すりがつきます。デザインも好みが分かれるので、無くすという人もいます。間取り検討段階は見落としがちなので注意しましょう。
給排気口の位置に注意
富士住建では建築基準法にしたがって、24時間換気の給排気口やレンジフードの給気口などが壁につきます。位置など間取り検討段階は見落としがちなので注意しましょう。
施主支給ができる
現場監督の方と応相談にはなりますが、基本的に施主支給をすることができます。取り付け費用等は別途かかります。
富士住建の施主支給については以下の記事で紹介しているので参考にしてください。
富士住建ルール<性能関連>
耐震補強(追加料金)が必要となる場合がある
標準仕様は耐震等級3ですが、なんでもかんでも要望を詰め込みすぎると、間取りプランによっては、耐震補強(追加料金)が必要となる場合があります。
断熱性能の調整が必要となる場合がある
標準仕様は断熱等級5,もしくは、6ですが、開口部などの大きさによって、断熱性能の調整が必要となる場合があります。その場合は、例えば、窓を減らす等の対応が必要になります。
ハウスメーカールールの注意点
家づくりを進める上で、ハウスメーカーにはさまざまなルールが存在します。
これらは企業の方針、工法の特性、法規制など多岐にわたり、時に施主の希望する間取りや設備に影響を与える場合があります。
希望をすべて伝えるのは当然ですが、ルールの背景を理解し、どこまでが変更可能で、どこからが難しいのかを把握することが、後悔しない家づくりのためにとても重要です。
“できない”には種類がある
冒頭にも書いた通り、ハウスメーカー各社には独自のルールや制約があることがあり、何か要望を伝えたときに”できない”と回答されてしまうこともしばしばです。
ですが、この”できない”にもいくつかの種類があります。
ルール上できない
建築基準法やハウスメーカーのルールによって本当に実現できない場合です。
ハウスメーカーの「ルール上できない」ことは、建築基準法などの法規制、または採用している工法や構造上の限界により、物理的に変更が不可能な項目です。
例えば、建物の高さや建蔽率、容積率などは、敷地のある地域の法規制で厳しく定められています。
極端な大空間や、吹き抜けのサイズは、建物の耐震性能を考慮すると難しいケースも出てくるのです。
このような変更できない点は、設計の初期段階で認識し、間取りやデザインの計画に組み込む必要があります。

具体的に何ができないのか、契約前にしっかり確認したいです。

法的な制限と構造上の限界は、事前に確認すべき必須項目です。
法規制や工法上の限界で変更ができない項目は、早い段階で理解し、計画の土台とすることが大切です。
(営業や設計が)やりたくない
「(営業や設計が)やりたくない」とは、技術的には可能でも、ハウスメーカーにとって手間がかかる、リスクが高い、あるいは前例が少なく社内での調整が難しいと判断され、積極的に推奨されない項目です。
担当している営業や設計が 面倒だから やりたくないという場合です。不親切ですが、あり得ることです。
たとえば、非常に特殊な形状の窓を希望したり、一般的には使用しない珍しい建材を導入したいと要望したりする場合などがあります。
これらは、設計担当者にとって図面作成の難易度が上がったり、施工の際に特別な技術や調整が必要になったりして、時間やコストが増加する原因となる可能性があります。
このような要望は、ハウスメーカーが品質保証をする上での懸念事項となるケースもございます。

担当者が乗り気でないと、進めにくいですよね。

要望を具体的に伝え、メリットを説明すると検討してもらえる可能性が高まります。
施主が強い希望を持つ場合は、なぜその要望が重要なのかを具体的に伝え、担当者と実現の可能性を一緒に探ることが必要です。
やらない方が良い
やってしまうと、耐震性能が悪くなったり、住み心地が悪くなるような、できるけどやらないほうが良い場合です。
「やらない方が良い」とハウスメーカーから提案される項目は、技術的には実現可能であるものの、長期的な視点で見ると住まい手にとってデメリットが大きいと判断されるものです。
例えば、日当たりや風通しを著しく悪化させるような間取りの変更、維持管理が非常に困難になるような外壁デザイン、将来的に修繕費用が高額になる可能性のある特別な設備などがこれにあたります。
これは単なるコストの話だけでなく、生活の快適性、家の耐久性、メンテナンスのしやすさなどを考慮した上でのアドバイスといえます。

見栄えだけではなく、住んでからのことを考えると大切ですね。

長期的な視点で、住まいを快適に保つためのアドバイスとして受け止めてください。
ハウスメーカーからの「やらない方が良い」というアドバイスは、長期的な住み心地やコストに関わる重要な意見ですので、その理由を十分に理解し、自身の計画と照らし合わせて慎重に検討することが大切です。
金額が高い
それをやると金額が高くなってしまうから、現実的にできないというような場合です。
標準仕様からの大幅な変更や、メーカーが推奨していない特別なオプションの追加など、実現に高額な追加費用が発生するものです。
特に水回りのグレードアップや、複雑な間取り変更、特殊なデザインを求める場合は、数百万円単位で予算が変動するケースもあります。

オプションは魅力ですが、予算オーバーが一番心配です。

費用の内訳を明確にし、優先順位をつけて計画的にオプションを選びましょう。
高額な追加費用が発生する項目については、そのコストと得られるメリットを慎重に比較検討し、本当にその価値があるのかを判断する必要があります。
ひとことに “できない” と言われてしまった場合は、一体どのような事情でできないのかという背景を理解して、納得したうえでプランを練っていくことで、自分たちの希望にあったより良い家づくりを進めることができると思います。
まとめ
富士住建で理想の注文住宅を建てるには、独自の「富士住建ルール」を事前に把握することが後悔のない家づくりへの最短ルートです。
このルールを理解することで、予算内で希望を叶え、予期せぬ追加費用を防ぎ、自信を持って家づくりを進めることができます。
あなたは今日得た知識を活かして、富士住建での家づくりを成功させてください。
不明な点があれば、営業担当者に相談し、理想の住まいへと着実にステップを進めましょう。